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「南羽…お前本当に愛斗先輩のことが好きなんだな」
僕が未だにじゃれあっている先輩達をボーッと見ていたら、いきなり隣からボソッとそんな声が聞こえた
「いきなりなんだよ……って近っ!!」
先輩から視線を杏弥の方に移すと
ビックリした。杏弥は意外と近い距離で僕を見ていた
しかも、真剣な顔で
「いや、ただ愛斗先輩を見る目が色っぽかったから…お前可愛いな」
「はっ!!?」
何言ってるんだコイツ!?
つーっか、怖いんですけど
いつもの杏弥の目じゃない
けど、僕は金縛りにでもあったのかのように杏弥に視線を向けたまま動けないでいた
どんどんと近づく杏弥
それを動けずに目を見開いて杏弥の様子を見る僕
っと、後少しで鼻と鼻があたると思った瞬間
「キョウ~ャ!」
杏弥の名前を呼びながら愛斗先輩が杏弥に抱きついてきた
僕はその勢いでやっと動けるようになったので、すぐに距離をとる
愛斗先輩は杏弥の足に跨りながら手を首に回し
そして杏弥の耳元に顔を近づけていた
ズキッズキッと痛む胸
目の前で友人と恋人のイチャコラの姿
僕は我慢なんてできるはずなく二人から視線を外しその場を離れた
。
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