*3 幹部

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魔王城の中心、広場に、魔王と、その幹部5人が集まっていた。 「……」 魔王の傍らには、少女もいた。 「……」 沈黙が流れる。 「魔王様、その人間は?」 最初に口を開いたのは、魔王軍強襲部隊部隊長、『サーザル・セシアス』。 銀色の長髪が目に眩しい。 「……この少女は、"鬼"だ」 その一言で、幹部五人の目付きが変わった。 「……魔王様、今何と?」 魔王軍防衛部隊部隊長、『バーク=ルチア』が、口を開く。 「正確には、"鬼の血を引いている"……というのが正しいな」 「最初はこの少女の持っている刀……これに興味を持って……な」 「……危険です。斬り捨てましょう」 サーザルが腰に装備している二本の剣の内、一本に手を掛ける。 「やめろ」 魔王が止める。 「……」 しぶしぶ剣から手を放すサーザル。 「……で、その"鬼"……どうする?」 金髪の魔王軍侵略部隊部隊長『ミスト=タイズ』。 魔王軍の中で魔王に敬語を使わないのは彼女ぐらいだろう。 「ミスト……いい加減魔王様に敬語を使え」 そんなミストに釘をさすのは、魔王様軍戦術部隊部隊長『ヒコール・ドットレスト』。 もう何回注意をしているかも分からないが。 「この魔王城で、飼う……と言うのはちと言葉がおかしいか、私が育てる。」 「「「「は?」」」」 魔王軍幹部四人の間抜けな声が重なった。
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