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*4 理由
「うむ、これでお主がこの魔王城をうろついても襲われないようにはなったな」
「……」
魔王の間に着いても終始沈黙を貫く少女。
「フッ……礼を言っておこうか」
「……?」
「勇者共が攻めてきた時の事だよ。助けてくれたろう?」
あの時、少女が黒球を叩き斬っていなかったら、魔王も軽傷を負っていただろう。
「…………あの」
少女が、初めて口を開いた。
「何だい?」
特に驚く様子も無い魔王。
「"鬼"って……何?」
少女は"鬼"というものを知らなかった。
「………少し、長くなるが……」
前置きをして、魔王は話はじめる。
"鬼"とは何か―――
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