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『嫌だ…いやだ…』
キタナイキタナイキタナイ!!
汚い手で私に触らないでっ……
『イヤァァアァァァ!!!!』
ジリリリリリリ…………
カチッ
愛優「ハァ…………ハァ……あっつ…」
何度この夢をみただろう……
あの五年前の事件…あの事件で私は大事な物を無くした
あの男のせいで……
愛優「着替えなきゃ………」
コンコンッ
?「愛優、起きてるか?入るぞ」
ガチャ
愛優「おはよ…廉兄」
この人は乃々咲 廉
私の兄で唯一の家族だ
五年前の事件で私を助けた恩人でもある
廉「本当に良いのか?」
愛優「うん………前に進みたいからね」
そう、逃げていたら何にも変わらない
五年前あの男に会ってから私は家から一歩も出ず、学校は通信教育で頑張っていた
でも今日からは、廉兄が理事長をしている廉桜匡華学園に入学する
そう…五年ぶりに昼に外に出る
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