過去

7/12
前へ
/36ページ
次へ
それでも次の日仕事には行った。 休んだら負けな気がして… 何に対しての勝ち負けなのか よくわからなかったけど それでも会社には行った。 何も考えたくなかった。 少しでも手を休めると 脳裏をよぎるあの光景 嫌になった。 仕事はまだまだ残っていたが 私は残業もせず帰宅する。 家の近くにくると 見覚えのある、白い車… ―ドクン―と胸が痛くなった。 あんな車、いっぱいある。 そう言い聞かせて 私はマンションに向かった。 『美樹!』 聞き覚えのある声が 私の歩みを止めた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加