パンケーキ

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「何処にあったかだけでいいので…」 あれは、小豆島を出る一時間前… 「絵都子…悪いんだが頼まれてくれないか…」 そう言っておじいちゃんが私にこのメモを渡したのだ。 「ここにいるみのりさんにこれを渡してきて欲しい」 綺麗なオパールのペンダントと、一通の手紙。指先でさらさらと書いたように伺える宛名には"美野里さんへ"とあった。 「ばぁさんには内緒だからな…ふぉっふぉっ」 どういう所縁があるのかはわからないが、いつになく真剣な祖父の頼みに乗ることにした。 「…おぉ、たしか。」 おもむろに老人は後ろに組んでいた手を振り子がゆっくり宙に浮くように道の先を指差した。 「この道の4番目の十字路を右。5つ目の店だ。」 そう言うと静かに手を後ろに組み直した。
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