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「かったる…。」
6月のじめじめとした空気が肌を撫でる。
荒びきった路地裏で、青年はだるそうに目の前の光景を見渡した。
捨てられたゴミの山、それにたかるカラス達、とても整列されているとは思えない廃材、そして……
周囲にはびこる学ランのガラの悪い男達。
そう。
この青年は不良に囲まれていた。
そして、この青年も…
「かかってこいよ。叩きのめしてやる。」
不良であった。
、
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