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「さて…………………。」
信志と瑠奈が離れていったのを確認すると、佳奈は立ち上がり、辺りを見渡す
「お、いたさ~……………そこの、ちょっといいさ?」
ガッ
そして、誰かを見つけると小走りでその人物に駆け寄り、肩を掴む
「え、な……………なんですか?」
肩を掴まれた人――コートを着た男は、驚きながら佳奈を見る
「そいつか?」
それを見た神谷は佳奈に近づきながら話しかける
「な…………なんですかあなたたちはいきなり…………。」
「あー、それはどうも失礼した、私の名前は森花…………いや
新宮(シングウ)神谷だ、そしてこいつが私の妻であり新宮組の一人娘、新宮佳奈だ。」
「よろしくさ~。」
ヒラヒラと肩を掴む手とは逆の手を揺らしながら佳奈は笑う
「そ……………それでその方達がなんのようで?」
肩を掴まれた人は戸惑いながら質問する
それを聞いた神谷は腕を組みながら口を開く
「…………私は元々森花グループの次期当主になるはずだった…………長男だからな…………だが、たった今貴様に言ったように、私は新宮の名を語っている…………それがどういう事かわかるか?」
「………………えぇ?」
神谷の言葉に、コートを着た男はいまだ戸惑いの表情を浮かべる
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