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恵実の言葉に私達3人は耳を傾け、美紀が恵実に聞く。
「なぁなぁ恵実、面白い話って何なん!?」
私達3人は恵実の話を聞くことにした為、座り込みそれを確認した恵実は話を始める。
「じゃあ話すね……今から10年前、殺人事件が起きたの。犯人は捕まったんだけど、その犯人は理性を失っててね、あまりに危険だからこの近くの警察署に厳重な監視の上、地下深くに閉じ込めたの」
恵実は一旦ここで話を区切る。私達3人は黙って話を聞いているが話って、どうやら怖い話みたい……
私は少しだけ怖く感じて咲にしがみつき、美紀は目を光らせおり咲に至っては、私がしがみついている為か幸せそうな顔をしている中、恵実は更に話を続ける。
「それからすぐに警察の人達は犯人を地下に閉じ込めたまま警察署を出て行ったの」
嘘……閉じ込めたままって……だってその人まだ生きていたんでしょ? なのにいくら殺人犯だからってひどい……恵実に本当の話かどうか聞いてみよう。
「恵実……その話、本当なの……?」
「わからない……私も実際、姉さんに聞いた話だし。姉さんも昔、先輩に聞いたって言うし今や、その話は警察内での七不思議みたいなのになってるみたい」
そっか、恵実のお姉さんは確か刑事だっけ。警察の七不思議かぁ……私、ちょっとそういうのは苦手なんだよなぁ……
だが、そんなのお構い無しに恵実は更に話を続ける。
「ただね、この辺の地元の人の話によると、まだ生きているっていう話らしいよ。よく夜中にその警察署に不良達が行くみたいなんだけど、たまに下から物音が聞こえてくるみたい」
「生きとるって……んなのあり得へんやろ? もう10年間も閉じ込められとったら骨になっとるわ! 第一、物音だってネズミか何かやろ」
美紀の言う通りだよ。だって、警察署内には誰もいないんだから食料も与えられずにいたんだし……生きてる筈が――――……
だが、恵実は美紀の意見を覆す様な事実を話す。
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