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「優衣も、それでいいよね?」
「えっ!? うっ、うんいいよ!」
突然、咲に話しかけられたので私は咄嗟に咲の提案に賛成してしまい、直ぐに自分が何を言ってしまったかに気がつく。私は咲に違うと言おうとしたが――――……
「じゃあ決まりね! 街を回った後に自由時間のラスト2時間前には、ホテルに戻るってことで!」
「ええでー! 楽しみやわぁ!」
既に遅かったみたい……もう美紀と咲が、楽しそうにはしゃいでいるよ……
私が二人を見ながらため息をついていると、恵実が私の肩を軽く叩きながら話しかけてくる。
「大丈夫? もし嫌だったら私が止めてあげようか?」
ねぇ恵実、それは別にいいとして何処からともなく、分厚い本を出したけど一体何をする気なの? ていうか、そんな分厚い本どっから出したの?
「いっ、いや大丈夫だよ。それに、二人とも楽しそうだし」
「……そう、わかった」
私が断ると恵実は優しく微笑みながら言い、分厚い本をしまう。
だから恵実、そんな分厚い本を何処にしまったの?
すると、美紀と咲が手を振りながら私達の事を、ホテルの入口から呼ぶ。
「二人とも何してんねん! はよう行くでー!?」
「早く早くー!」
私と恵実は急いで咲達の所まで行き、自由時間を楽しむことにする。
数時間後――――……
私達は街からホテルに戻った後、一旦部屋へと戻り買った物を置いていき再度ホテルのロビーへと行く。そして私達4人は昨日、恵実が話していた警察署へと向かう。
警察署までは本当にホテルから近かったので、わずか数分で着く。警察署の見た目はもう廃墟当然だ。
「あっ、危なくない? 何か幽霊が出そうだし……」
「大丈夫やて! ほな行くで!」
怖がっている私とは裏腹に、美紀はかなり楽しそうだ。そして、美紀を先頭に私達は警察署へと入っていく――――……
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