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「うん。それに、これは3ヶ月前に流れ始めた噂だし、もしこれが本当ならニュースになってる筈。でも、ここで殺人事件があったってニュース、3ヶ月の間で聞いてない」
恵実の言う通り、ここら辺で死体が出たって言うニュース、聞いた事がない……やっぱり咲の言う通り、噂は本当にあった出来事じゃないかも。
でも噂通り、床に穴は空いてたし……それに噂の殺人鬼は居なかったとしても、やっぱり危険だよ……
すると突然、美紀が立ち上がり大声で喋りだす。
「3人して何ビクついとんねん! うちらはそもそも、その都市伝説みたいな噂が、本当かどうか確かめに来たんやないか!」
「確かに……美紀の言う通りだけど、噂が本当なら私達かなり危ないよ? それに――――……」
「大丈夫やって! 何なら優衣は、ここで待っとってもええで!」
ダメだ……美紀ったら、もうまるで聞いちゃいないよ……
すると、咲と恵実は私の隣に来て無言で肩を叩き、私達3人は同時にため息をつく。
しょうがない、付き合うしかないか。美紀はもう既に、楽しそうに地下室の入り口探しているし……
私達3人も立ち上がり、地下室へ続く入り口を探す事にする。
そうだ、咲は今の話どう思っているのかな? 聞いてみよう。
「ねぇ咲、恵実の言っていた通り噂は本当なのかな?」
「んー、どうだろ? まぁ都市伝説なんて所詮は噂だし、私は信じてないけど、ただねぇ」
咲はそう言いながら、今も楽しそうに探している美紀の姿を苦笑いで指差す。
「アレがああなると、付き合うしかないでしょ?」
あぁ、確かに……咲の言う通り、美紀がああなると手をつけられないんだっけ。
「コラー! そこ! 喋っとらんで早う探さんかい!」
「わかってるよ! ったく、美紀のやつ……」
「まぁ、美紀が楽しそうにしてるならいいじゃん」
美紀に怒鳴られてしまった私達。咲はぶつぶつと文句を言いながらだけど探し始めたし、私も入口を探す事にしよう。
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