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暫く私達は地下室の入口を探し回るが全く、それらしきものは見つかる気配がない。
やっぱり、殺人鬼を閉じ込めた地下室なんて存在しないじゃないかなぁ……でも、この警察署を見て一つおかしな点があるんだよね。
それは、私達が泊まっているホテルもそうなのだがどうして、こんな山奥なんかに建てたんだろう? ホテルはともかくとして、警察署をこの場所に建てる必要などない筈……バスで来る途中で街には既に警察署があったし、もしかしたら何か別の目的で建てたのかも……
「だー! 見つからへん! そっちはどや?」
「こっちも見つからないよー!」
「同じく」
美紀が入口を見つけたかどうか私達に聞くが、咲と恵実も見つからないと応える。
もう、帰ろうかな……あれ? この壁だけ少し色が違う気がする。とりあえず3人を呼ぼう。
「ねぇー! ちょっと、こっちに来てー! ここだけ壁の色が違うのー!」
3人は私の所までやって来て壁を見つめていると、美紀が口を開く。
「ほんまや……もしかして、この裏に入口があるんとちゃう!?」
「ちょっとどいて」
恵実が私にそう言い、色の違う壁を軽く叩いて次に周りと同じ色の壁を同じように叩くと、何だか色の違う叩く壁を叩く時の音とは違う気がする。
「多分、この壁の先に何か空洞がある。壁を壊せばわかるけど……」
「でかした恵実! なら、はよう壊すで!」
壁を叩き終えた恵実が言うと美紀が、そこら辺に落ちていた石を拾って壁にぶつけて壊し始めて、咲と恵実も同じように壁を壊し始める。
数分後、壁が崩れ始め中が見えてくる。
あれは……扉……? まさか、あの扉が――――……
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