第2章 ~警察署~

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「「罠だと思ってた自分が恥ずかしい……」」 「んっ? 何や二人して溜め息なんかついて」  どうやら咲も私と同じ事を思っていたみたく一緒に溜め息をつきながら言うと、美紀が私達に理由を聞いてくるけど、敢えてそこは応えないことでおこう。 「皆、前を見て」  恵実が前を指差しながら話しかけてきて、私達は前を見てみると物凄い大きさの扉があったので、私達は扉の前まで近付く。  それにしてもデカイ……一体何で、こんなにデカイんだろ?  とりあえず私達はどこか中に入れるところがないか手分けして調べていると、私は扉の近くに机が置いてあるのを見つける。  あれ? 机の上に何かある、何だろう……? ノートだ。それもかなり古そう……少し見てみよう。 『私達警察は遂に、あの殺人鬼ZEADを捕まえることに成功した。だが奴は不死身、殺すことは出来ない。そこで警視庁は奴をこの警察署の地下深くへと閉じ込めることにした。そして警視庁の命により、私以外の警官は全員、この警察署を出ていかせ私は残り、この殺人鬼ZEADを監視することにした。』  殺人鬼ZEAD……どうやら恵実の話は本当だったみたい。ノートはまだ続いているなぁ、先を読んでみよう。 『奴をこの部屋に閉じ込める際、失敗して逃がしてしまった。上の扉はそんな頑丈ではないからすぐに破壊されてしまう!』  だから上の扉の鍵が壊れかけていたんだ、もう少し読んでみよう。 『奴の逃亡を阻止しこの部屋に閉じ込めることはできた。この部屋の扉なら破壊されることはないだろう。だが、捕まえるとき私は深手を負ってしまった……もう私も長くはもたん。もしこの先この場所へと来たものがいたら……』  ノートの内容は、ここで終わっているけど『いたら……』から先からが書かれていない……一体何でだろ? それに、この黒いシミみたいなのは一体ーーーー……  ノート閉じると机の横に何か、白い棒のようなものが見えたので私はノートをどけてみる――――……
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