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それから更に10年の時が過ぎ――――……
「ここだぜ! 最近、物音がするっていう警察署!」
「うわぁ……如何にも出そうな雰囲気だな!」
7月某日の深夜、地元の不良達3人が廃墟と化した警察署を訪れていた。彼らは今日、ここである噂を聞き肝試しを行おうとしていた。
「ねぇー、噂はホントなの?」
「ホントだって! 1年前からこの警察署から怪しげな物音がするって、この近くのホテルで働いているダチに聞いたんだよ!」
「うっわ! 如何にも嘘くさそうな話だなぁ」
不良達は楽しそうに話しながら、警察署内を探索し始めた。
それから暫く警察署内を歩き回ったが、特に何か起こらず怪しげな音も聞こえて来ず、不良達は留置所の中で一先ず休憩する事にした。
「んだよー、何も聞こえねぇじゃねぇかよ!」
「やっぱし噂は嘘だったんだよ。それよりさ、飲もう飲もう!」
3人は地面に座り込み女性の不良が鞄からビールを出して、他の不良達に渡してビールを飲もうとした、その時だった――――……
「――――……ぁあ゛……ぁぁあ゛あ゛……」
「ちょっと……変な声出さないでよ!」
「はぁ? 俺出してねぇよ!」
「俺でもねぇぞ?」
「えっ……? でも今確かに……」
女性は辺りを見渡して、自分達の他に誰か居ないが捜すが、やはり誰も居なかった。だがしかし、その時――――……
「きゃっ!?」
「「うわっ!?」」
突然、警察署内が一瞬大きく揺れて3人は声を上げながら地面に倒れ込む。その後も、何度か大きな音を出しながら警察署内が大きく揺れる。
「なっ、何ぃ!? 何なのよぉ!!??」
「じっ、地震じゃねぇぞ!?」
「とっ、とにかく早く出ようぜ!」
1人の不良の男性がそう言って立ち上がった瞬間、地面が崩れて穴が開き、立ち上がった男性が落ちてしまった。
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