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全く子供にとっては迷惑な話です。
その、名前のおかげで何度クラスメイトからからかわれた事か・・・
まあ、今となってはどうでも良い話なんですが。
さて、話を本題に戻して
楓がいつも肌身離さず大切に持って居る物とは
4年前に、亡くなった祖父が大事にしていた念珠で
形見の品として受け取った物である。
楓も形見の品と言うことで大事にして居ると言うことも
有ると思うけれどそれ以上に幼い頃に祖父から聞いた話が
頭の中に残っていると言うのも有る。
幼き日の回想
その日は、8月も終わると言うのにまだ残暑が厳しく
アブラゼミもうるさく鳴いていた日の事です。
祖父が庭で遊んでいる楓を呼びました。
祖父は、縁台の上に腰掛けて楓にこう言いました。
祖父「楓、これから言うことを良く聞くんだよ」
楓「うん分かった」
楓は、目を丸くして大きな声で答えました。
そして、祖父は静かに語り始めました。
祖父「じいちゃんがいつも持って居るこの念珠は代々受け継がれて
きた物で何でも願い事を叶えてくれる物なんだよ」
楓「本当!本当に何でも叶えてくれるの?」
祖父「そうだよ、でもね。」
楓「でもね?」
楓は不思議そうに祖父の顔を見つめました。
祖父「でも、その願いを叶えるためには努力も必要なんだよ。」
楓「えっ~努力するの嫌だぁ」
と楓はだだをこね始めました。
祖父「この念珠はね。努力する人を見ていてその人の願いを叶えて
くれる物なんだよ。」
楓「ふ~んそうなんだ」
祖父「だからね、楓も努力はしょうね」
楓「うん、分かった」
楓は、そんな幼い頃の事を思い出していた。
そんな祖父が亡くなり早いもので4年が経った。
今の所、まだ何も願いは叶っていない・・・・
それは、楓が努力して居ないかも知れないけれど。
その願いは何時か叶う日が来るだろう・・・
そんな、なんでも無い普通の物語。
その願いが叶う話はまたの機会にお話したいと思います。
以上終わり。
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