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そして、二人で並んで何も会話せずに歩く時間が続く。こんな沈黙が気まずくないのも、付き合いが長いからだろうなー、とか、どうでもいいことを考えていると、
「なんで有名じゃないのか考えてみた」
たませんを食べ終えた友佳が唐突に言った。
「その一。わたしが戦っている間、周りの時間が止まっている」
俺は普通に歩いてたぞ。
「その二。わたしが戦っている場所は戦闘用の異空間になっている」
俺は普通に歩いてきたぞ。
「その三。わたしが戦い始めると、なぜかだれも近づこうと思わなくなる」
俺は普通に歩いて近づいたぞ。
「その四。ご都合主義」
ここは現実だぞ。
「その五。わたしの戦いを見たら、黒服の男によって記憶を抹消される」
俺の身が危ない!
「その六。わたしが」
「もういい」
俺は制止した。
「わたしの脳は一秒で256通りの推論を立てられるのであった」
馬鹿なことを言う。
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