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「はぁ……良い天気だ」
広がる頭上の青空を見て、ため息と共に呟いてみる。
あんまりにも良い天気だと、お肌が日差しに弱く、ピリピリ痛むために鬱になる。
つまり俺にとっては嫌な天気な訳だ。
「ナッちゃん、現実逃避は止めて今を生きようぜ……」
そんなまばゆい日の光を浴びて、鬱になる俺よりも、ブルーな顔をして隣で喋る間抜けヅラ。
だがそんな物よりも問題なのは……回りに俺達二人を囲む、謎の集団がいる事な訳で。
しかも皆さん物騒なことに鎧と武器、おまけに敵意まで装備してる様だ。
……どうやら紫外線に不快感を感じてる暇も無いらしい。
俺は大きく息を吸うと、現実の理不尽と向き合うべく、とりあえず叫んでみることにした。
「いったい……どうしてこうなった!!」
話は数時間前に遡る。
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