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『あっ皆に渡しそびれた!
はい美宇、これ新商品ね
《妖精の森と川のせせらぎの香り》と《ピンクのフリルと白いリボンの香り》
かわいくない?』
タクシーに乗り込むと、沙都が持っていた社名入りのバッグから、ブルーとピンクの可愛らしいボトルを取り出した。
『凄いネーミングだなぁ…
商品名だけで引くけど……
売れるの?』
『このハイセンスなネーミング、美宇には分からない?』
……全く分からない。
つーうか、
分かる奴って居るの?
『誰が名付けたと思う?
何を隠そう、わ♥た♥し
絶対売れると思わない?
キンモクセイの香りを越えてやるんだから!!』
確かに見た目は可愛くて、女性ウケしそうな気はするけどね…
キンモクセイって…
いつの時代の芳香剤よ?
さっさと送って帰ろう。
明日も早朝から夜まで仕事だし…。
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