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特別な思い出が
あるわけではないけれど
白く舞い出した
この雪と
1つの街灯に照らされた
暗い道
歩く旅に漏れる息は
雪のように白く
そして雪と引きかえに
上にあがっていく
同時に 消えて行く
白い2つの儚さ
なぜか少しだけ
胸が苦しいけれど
こんなに静かな夜じゃ
声をあげて泣けないよ
手のひらで、切なげに
消えてしまう
この雪のように
消えても誰もが
当たり前かのように
そう思ってしまう人がいる
この世界は
きっと誰か一人が
消えてしまっても
なにも変わらず
また、この白い道を鳴らして
歩いていくんだ
一時だけの儚い命だと思えば
冬もまた、、、
好きになれるかもしれない
消えるときは、この道で
雪と共に。
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