1425人が本棚に入れています
本棚に追加
動脈も切れたのか、喩弦の右肩からは大量の血が流れていた
「やるなぁッ!まさかこんな傷を負わされるとは…久しぶりに肉体を動かすとはいえ、こんな雑魚にしてやられるとはな」
喩弦は流れる血を舐めながら言った
「この肉体はもうすぐ死ぬな…もう一度あれに戻るか…」
喩弦は訳のわからないことを言うと、突然倒れた
「一体どうなっていると言うのだ…。それよりもまずは…」
キリウスは喩弦を抱き上げ、車に向かった
「この出血の量は危険だな…仕方ない。手荒だが応急処置をするか…」
キリウスは車の中にある、予備のWATを指に嵌めた
そしてこう呟いた
「フレイメネシス」
その瞬間、キリウスの手から小さな火が現れた
キリウスはその火を喩弦の傷口に押し当てた
「あ…ぐ…」
気絶しているにも関わらず、喩弦は苦痛の表情を浮かべた
最初のコメントを投稿しよう!