怪奇奇譚

湧き出る酒

突如、
今までは流れ落ちる水の如くお酒が出ていた徳利であったが、
今は一滴たりともでなくなってしまった。

「おかしいですね・・・。」

徳利を除いてみるもよくわからず、頭を傾げる。

・・・ガタッ。

「！！」

・・・ギシ・・・ギシ・・。

「・・・何の・・音・・・」

静まり返っていた家の中に、
軋む音が鳴り始める。

「・・・呪い・・・？」

ギシ・・ギシ・・・

ガンッ！！

何かがぶつかったような音が聞こえ、

・・・ミシ・・ミシ・・・

と家中に音が鳴る・・・。

「いや、そんなものは・・・
だって・・・あれは・・
全部私が・・・・」

どんどんと軋む音が大きくなり、

バキッ！！！！

と突如屋根が崩れる。

「！！」

翌日、
その家を訪れた村人は
見るも無残になった
女性の死体が屋根に潰されていたそうな・・・。

・・・
・・・・振れば酒が湧いてくるふしぎな徳利。

でも、
その徳利は・・・
人の『運』と交換でお酒をだしていたのでした。

---以上---
湧き出る酒でしたm(_ _)m

世の中、
タダで酒が飲めるほど甘くないってことですね。

皆様も、
ふしぎな物を拾った際にはご注意下さいませm(_ _)m

まぁ、
私は気にしないで使っちゃいますけどね！！