あの時の二人

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リリム「しっ、静っっ!!」 駆け付けた部屋にはうつ伏せで倒れている御父様と、床に両手を付き、ガクガク震えている静!! リリス「汗の掻き過ぎによる脱水症状か。無茶をさせる……」 備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して静に与える御母様。 喉を激しく鳴らしながらそれを飲み干した。 リリム「静ぁ…静ぁ…」 おいおい泣きながら静に抱き付く私。 静「ゴブゴブゴブゴブゴブゴブゴブゴブゴブゴブ…リリム…ゴブゴブゴブゴブ…大丈夫だった?…ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴブゴブゴブゴブ!!っっっっぷっはあああああ!!あー生き返ったああああ!!」 せっかくの感動的場面が台無しになる程の飲みっぷりを披露し、口を袖で拭う静!! リリス「プッ!静はそう云う所はパパにそっくりだな。デジャヴかこれは?」 静「そりゃパパの娘だから似て当然!でもママに似て美人だよ!!」 クシシと笑いながら私達にVサインを向ける。 リリス「ふっははは!いや流石だ静!どこまで彼に似たら気が済むんだ!ははははは!!」 御母様はお腹を押さえて笑い転げる。 私も見た事が無い姿で、ちょっとビックリしていた。
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