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静「……はぁ…」
頭を押さえてソファーに座り直す。
友里亜は勢いで物事を決める癖がある。
思慮が足りないのだ。
その癖を直さないと、いつかとんでもない目に遭うかも知れない…
とは云え、今回の印南おじさんからの依頼…
今断ったとしても、何らかの形で、私達が請ける事になっただろう。
パパが噛んでいるって事はそう云う事だ。
ジロッと友里亜を見る。
友里亜はご機嫌全開でニカニカしながら冷蔵庫から二本目のお茶のペットボトルを取り出している最中だ。
静「…はぁ…仕方無い。これは運命だわ。援軍とやらの到着を待って依頼内容を詳しく聞いてから考えよう…」
友里亜「大丈夫大丈夫!いざとなったらロゥ呼べばいいし!」
静「だから!『私達だけでやれ』って言われたでしょうが!」
友里亜「えー!?そうだっけ!?じゃ、ピンチになったらどーすんのさ!?」
一転、汗を吹き出してアワアワする友里亜!!
つか聞いて無かったのか!!
いや言ったよね私!!
ますます頭が痛くなり、眉間にシワを寄せて押さえ直す。
と、その時
家の庭付近に、でっかい鳥の羽ばたき音みたいな音が聞こえた。
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