ここは『出る』らしい

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風が舞い、一瞬目を瞑って視界を塞ぐ。 静「くぁっ!」 友里亜「イタタタ!目に埃が入ったっ!!」 おバカなのか、羽ばたきによって巻き起こった風の中、両目を開けてガン見したようだ。 目にゴミが入って今は目を開けられない状態の友里亜。 ―――久し振りですな。漆黒の飛竜…ジャバウォックさん…いや、憤怒を司る魔王とお呼びすれば宜しいでっしゃろか? クロが作り笑いをしながら出迎えた。 庭に降り立ったのは、二代目憤怒の魔王、ジャバウォック!! つまり援軍は…!! ヤバいっ! 少し腰を引く私。 いつでも逃げられるように!! 私の姿を発見した、ジャバウォックに乗ってやってきた人物が、私目掛けてダイブしてくる! 静「やっぱりー!!」 「シー!逢いたかったよ!!」 銀の髪をアップにまとめて黒で統一されたパンクルックの女の子が 私の唇目掛けて自分の唇を伸ばして飛んで来た!! 静「リリムー!!唇はダメーっっっ!!!うごはあっ!!」 唇をガードしていた私は、ダイブしてきたリリムにその儘押し倒されるように地面に背中をしこたま打った!! リリム「シー!ああ!何て可愛いの私のシー!!」 ガードしている唇以外の箇所にキスの嵐を喰らわしてくるリリム。  援軍とは パパとママの友達、ロックフォード財団の長にして、世界魔女連合代表のリリスおばさんの娘… 私達とも仲良しだが、何故か私の唇を奪おうとする、銀髪の魔女リリム・ロックフォードだった!!
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