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―――久し振りだな静。アレは止めなくて良いのか?
ジャバウォックが不安そうに友里亜とリリムに首を向ける。
静「あー、じゃれ合ってるようなモンだよ。気にしない気にしない。援軍ってリリムの事だったんだねー。」
漸く立ち上がり、服に付いた土を払う私。
ジャバウォックとは最後に高校時代に会ったっきり。
確かあの時は、初代憤怒の魔王たる北嶋の柱、憤怒と破壊の魔王、黒蛇のいおちゃんから魔王の称号の移動の許可を貰いに訪ねて来たんだ。
因みに『いおちゃん』とは、私がちっちゃい時にパパが露天風呂で『硫黄臭いな』と言った時、私が付けた愛称だ。
いおちゃんは
七王には元々属していない。あれは悪魔王の別なる称号。七王を名乗りたいのなら勝手にしろ。
と言って全く関心が無いと云わんばかりに簡単に了承した。
後でコッソリと、いおちゃんは私に
俺様は北嶋の十二柱以外の称号は必要無ぇんだよ。
と、凄い男前な事を言ってくれ、嬉しかったのを覚えている。
―――そうか?俺は些か心配ではあるが…
静「大丈夫だって。私達は仲良しだから。いつもの事いつもの事!」
そう言って友里亜とリリムを見る。
二人は口喧嘩をしながら少し笑っている。
そう。私達は仲良し。
私に対するリリムの態度は少し異常だが、それでも仲良しには変わりない。
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