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―――やれやれ、手間を掛けさせますなぁ…
クロの瞳が一瞬光る。
魅鬼は恐れて友里亜の背中に引っ込み、無数のマゴットは破裂したように消えて行く。
友里亜「うわー…クロが威嚇したらダメじゃんか!」
リリム「神気を当てて瞬時に滅するとは…流石はバステト神…!」
魅鬼もリリムの術も、クロの神格には遥かに及ばない。
クロが一睨みすれば、一瞬で逃げたり消えたりしてしまう。
つまり友里亜もリリムもまだまだまだまだって事だ。
勿論私もだけど。
―――ウチの護る場所で血生臭いのは御勘弁願います。
友里亜「はぁ~い…命拾いしたなリリム!」
リリム「それは此方のセリフだよ友里亜…私にとって、シーの顔を立てる事とクロの顔を立てる事はイコールなのを忘れるな。」
互いにめっさ睨み合って、奥歯までギリギリと噛み締めている。
静「うんうん。仲良き事は美しきかな。だね!!」
満足し頷く私。
―――本当に仲良しだと思っているのかお前………
ジャバウォックの突っ込みに反応せず、私はずーっと頷き続けた。
一生懸命思い込みをしようとしている、とも言うようだが。
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