ここは『出る』らしい

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当局の調査及び霊視の結果、件の男は、20年以上前に、この鉱山跡地で呪殺を繰り返し行っていた呪術士 東雲 翔元受刑者と判明。 東雲は10年程前に収容されていた警察病院で病死。 事故多発時期と死亡時期が一致する事から、ほぼ間違いは無いと断定された。 ほぼ を付けたのは、当局の呼び掛けには一切応えず、又、現場に出向いた担当者が霊視を行った結果、東雲はおろか地縛霊の姿すら確認出来なかったからである。 また、被害者に聞いた所、東雲は生き残った者の元へ出向いては呪いの言葉を浴びせたり、ポルターガイスト現象を起こしたりを繰り返し行っているようだ。 事故死しなかった被害者が後に原因不明の病気で死亡したり、自ら命を断ったり、あるいは別の心霊スポットに赴き、行方不明となったりと、事故の原因ではない死亡も数多く存在する。 危険と判断した当局が御祓い等を行ったが効果は無く、現在も事故死以外での死亡は続いている模様。 出向いても施設跡地には居らず、遠隔での浄霊も効果が無い事から、当局の協力者である霊能者、北嶋 勇氏に依頼を出すも、断られる。 北嶋 勇氏が断った案件は殆どの高名な霊能者も断りを入れられる為、現在は気休め程度の結界を張る程度の処理しか行われていない。
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