北嶋静の心霊事件簿～北嶋を呪う者～

ここは『出る』らしい

静「………成る程ね。援軍がリリムな訳が解ったわ。」

リリム「私でなければならないのさ。東雲と関わった人間は、シーのパパとママ、それに私のママなのだから。」

東雲はリリスおばさんにそそのかされてパパに挑んで返り討ちにあったらしい。

リリスおばさんは懺悔と清算の意味合いでリリムを送り出したのだろう。

友里亜「しっかし…何で北嶋のおじちゃんは断ったんだろ？おじちゃんが断っちゃったら、水谷もウチの父ちゃん達も迂闊に手を出せないってのに…」

パパは『この世界』でリーダーシップを取っている所もある。

無敵無敗の霊能者、北嶋 勇がたかが悪霊如きを祓う依頼を断ったとなれば、裏を勘ぐって皆が動けなくなる事が多々あるのだ。

この場合は

管理者や山菜採り等は殺されていない。

殺されたのは、心霊スポットに面白半分で遊びに行った連中だと云う事だ。

危険と言われる心霊スポットにわざわざ行った連中の為に、何で俺が出向かなきゃならんのだ？

って感じで断ったのだろう。

心霊スポットは霊達の領域。

誰だって自分の家に断りも無く、面白半分でキャーキャー騒ぐ為だけに来た人を許す筈は無い。

そんな人達が自分の家に来たら、普通の人なら警察を呼ぶし、気性の荒い人なら殴ったりもするだろう。

それは霊の立場でも同じ事だ。

霊の家たる心霊スポットにノコノコ出向いて結果的に死に繋がろうが、自業自得だと云える。

北嶋 勇は殆どの場合は自業自得には決して手を貸さない人なのだ。