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リリム「今正すよ…」
改めて集中し直すリリム。
同時に揺れた画像が戻る。
東雲は瞳を三浦さんに向けながら、ゆっくり、ゆっくりと近付いていく。
そして三浦さんの目の前で止まる。
ガチガチと奥歯を震わせる三浦さん。
その三浦さんの顔に自分の顔だけヌッと伸ばして接近した。
……シニタイカ?
「い、いや…」
……シンダラカイホウシテヤルヨォォォ…
腕を伸ばした東雲は、その腕を三浦さんの胸に『入れて』行き、肺を『掴んだ』
「カハッ!!ゴホッゴホッゴホッゴホッ!!」
……イキヲスルノモクルシイダロウ?ハッ…ハハハハハハハハハハハハハハハ!!
口を耳まで裂きながら狂ったように『肺』を掻き回す東雲!
「ゲホゲホゲホゲホゲホゲホ!はぁっ!かはっ!!やめて…ゴホッ!ゴホッゴホッ!ぐええっっ!!」
激しく咳き込みながら吐いたのは……血!!
肺を患わせているのか!!
……フゥウウウ…ヘッヘッヘェ~…ハハハハハ!!
光悦しながら漸く肺から手を離した。
「死にたい…ゲホッ!こんなに辛いのなら…死にたいよお!!ゲホゲホッ!!
ビシャビシャと吐血する三浦さん。
よく見ると、机には内科から処方されたと思しき薬があった。
咳が酷くて病院に行ったはいいが、原因不明と診断されたのだろう。
吐血までする程の一向に良くなる気配が無い咳によって、徐々に生きる気力を奪われているんだ。
もう少し続いたら、自ら命を絶つかも…
そして苦しんでいる三浦さんを見ながらいやらしく笑っている東雲…
私は段々と腹が立ってきた。
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