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静「……気に入らないなぁ…」
二人がピクリと身体を硬直させ、霊視を解いた。
友里亜「…静、アンタの気持ちは解るけど、今は分析途中だよ。」
リリム「残留思念だけでアレだ。より深く探る必要はある。」
珍しく友里亜も慎重だ。
垣間見ただけでも東雲との差を理解したのか。
二人の言わんとしている事は解ってはいるけど、気に入らないもんは気に入らない。
書類を見直して鉱山跡地の住所を探す。
友里亜「…直接視るつもり?対話に応じない。姿を眩ますと記してあったじゃん!もし逃げられたら追えなくなっちゃうかもだよ!!」
静「うっさいなぁ………」
呟いた私に対して顔色が変わる二人。
リリム「…諦めようか友里亜…シーが視ると言ったんだ。もし逃げられたら別の方法を探そう。」
呆れて溜め息をつかれた。
友里亜「…私等を甘く見て留まってくれるかも知れないしなぁ…仕方無い!私等静のそういう所に助けられたんだからねぇ!!」
笑いながら許してくれた二人。
静「また古い事を…」
嬉しく思い、つい素っ気なく返してしまった。
私は改めて集中し、鉱山跡地に意識を飛ばした。
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