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ゾクリ
睨まれた、いや、見られた程度でもこの冷たさ……
飲まれるな…
気持ちで負けたら終わりだ。
頭を振って改めて東雲を睨み付ける。
東雲は私を見定めるように、ギョロついた瞳で視線を投げつけたまま。
静「……視姦のつもり?生憎だけど、私は可愛いから見られるのは慣れてんのよ。」
……チガウ…キタジマジャナイ…チガウ…カンザキ?チガウ…ダガ………
瞳に殺気が宿った。
どうする?遠隔で戦うか?
しかし地力の差が明らかな相手に遠隔など通じるのか?
思案しながらも身構え、いつでも退却できる姿勢を取った。
……ヤツラトオナジニオイガスル!!キサマハダレダ!?
東雲の顔が廊下全体に広がった!
瞳には憎悪を宿して!!
静「っく!」
あまりの迫力に霊視が途切れる所だった…
若干引き気味の身体を奮い立たせる私…
東雲は瞳だけギラギラと光らせながら、廊下、いや、施設内を自身で満たす。
私を逃がさない為に!!
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