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東雲は笑いながら被害者の後ろの窓を指差した。
……ソコカラニゲレバイインジャナイカナァ~…
リリム「二階の部屋だから飛び降りてもダメージは薄いが…」
友里亜「頭から落ちたらヤバいね…」
被害者は後退りした儘、窓に手を掛けてそれを開けた。
東雲から視線を外さずに、開いた窓に腰を掛ける形となる。
「うわわわわ!来るな!来るなよっ!!」
被害者が首を振りながら上体を後ろに流した。
友里亜「落ちる!あの形は頭からだ!!」
言うな否や、被害者の身体が後ろに流れて行く。
それを見ていた東雲の笑みが消えた。
……チッ!!
東雲は被害者の髪を掴み、流れた上体を引っ張り出し、部屋に叩き付けた。
そして乱暴に窓を閉じる。
「ひゃあああああ!!」
幽霊に触られたのが解ったのか、被害者は頭を押さえて蹲り、床に顔を擦り付けてガタガタ震え出す。
同時に失禁して床に水溜まりを作った。
……マタクルヨォ…
さっきとは一転し、全く笑わずに消えていく東雲…
消えたのが解らない被害者は未だに顔を伏せている。
友里亜「…静の言った通りだ…なんで!?なんで殺さないの!?」
友里亜が私の襟を掴み、ガックンガックンと揺さぶった。
静「と、取り敢えず離して~!!」
友里亜「だから話してよ!なんで殺さなかったのさ!!」
離してと言ったのに離さずに話せと、何かゴチャゴチャになっているが、私はたまらずに襟を掴んでいた手を払い退けた。
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