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ブォンブォン!!
と、やかましい排気音がガレージから聞こえてきて、私の呪文は掻き消される。
静「うっさいなぁ~…帰って来る時位静かぁ~に止めたらいいのに…」
癖っ毛の髪をポリポリと掻きながら、冷蔵庫からお茶のペットボトルを2つ取る。
ドカドカドカドカドカドカドカドカ!!
と、これまたやかましい足音。
もっとお淑やか~に歩けないものだろか?
例えば仲良しの委織(イオリ)みたいに。
因みに委織はパパの友達の警視総監の印南 殉おじさんの娘さんだ。
かなりの霊力を持っていて、親戚の神社を跡取りが居ないと云う理由で無理やり継がされるらしい。
その為、今は神学校に通っている。
パッツンロングの黒髪と白い肌、大きめの瞳なのに、塵なんか入りそうもないバッサバサの睫毛とか、マジ美少女って感じだ。
勿論私の方が可愛いけど。
口癖が「髪質はお父様に似ないで良かったですわ~。」なのが腹黒さを伺える。
委織のお母さんがまた凄い人で、売れっ子の少女漫画家、生乃おばさん大先生!!
若い頃、水谷の門下生でママと同門だったらしい。
また凄い霊力を持っているが、今は時々御祓いを手伝う程度に留めているそうだ。
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