プロローグ

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 男はコピー機の前で、ひたすらコピーされて吐き出される紙を眺めていました。 「皆、来てくれよ。最後の望みなのだから」  彼はそう呟くと、机の上に置かれた封筒に一枚づつコピーした紙を折って入れていきました。  ここは大都市東京から離れた片田舎にある風川町。  その中心部にある二階建ての建物の一室に彼はいます。  彼の名前は、崎原望。  現在彼は、風川町役場の観光課で働いています。  風川町はどこまでも続く田園風景と回りをとり囲む山々が特徴的。  産業は林業と農業が一番盛んで、日本人がどこかに忘れてきた心を癒すパワースポットでもあります。
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