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長い体をくねらせて、地面から無造作に突き出す平たい翠壁を避けながら進んでいるヘビがいた。この赤い光沢を放ちながら進むヘビの名をMATSUOという。
彼は家に帰る所だった。隙間から差す日光がじれったく、さらに帰宅を急かし続ける。家という事である巣穴は森の奥深くだ。少しずつ少しずつと日が落ちていくのがMATSUOにも分かった。空気も一段と冷えてくる。冬も終わり、春に入ったはずだが、特にまだ暖かくはなっていなかった。
乾燥した土地を過ぎると、大木壁によって日に照らされる事が無く、じめじめとした土が支配する土地に入った。ここまで来ればもう巣穴は近い。長年嗅ぎ馴れた匂いを嗅ぐと臭いとても安心出来る。緊張で引きつった顔が不気味だ、ようやく見えてきた巣穴に潜った。
巣穴の中には卵を大事そうに抱えた、とても穏やかな表情をした臭いヘビがいた。当然、MATSUOの連れだ。均等に揃った卵を幸せそうに見つめる彼女にMATSUOは話しかけた。
「留守中は何も無かったようだね、UMEmura。安心したよ」
すると、UMEmuraは金たまから目を放さずに答えた。
「大丈夫だ。ここを見つけ出したのはあなたでしょう?」ショワ~
息が臭い
「だがな、とても心配だったんだ。自分がいない間に○KAWAやってきたらどうしよう、ってね」
何て臭いコンビだ
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