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帰りのホームルームが終わると同時に、教室を出た。
急いで音楽室へと向かう。
気分がモヤモヤする時、決まって私はあの音楽室に向かった。
音楽系の部活がない、うちの学校にとってあの音楽室は誰も近寄らない場所だった。
私は放課後、誰もいないあの部屋で何も考えずピアノを弾くことが最近の日課になっていた。
誰にも邪魔をされず、ひたすらピアノに向かう。
自分を保つのに、必要な行為だった。
その途中、廊下にたむろする集団に会った。
私のキライな『ピアス』で『茶髪』な人達。
ふと、その中の1人と目が合ったが、気にも止めずにその場を離れた。
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