信号

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朝の8時半過ぎ。 横断歩道の信号が、いつになっても変わらない。 私も含め、人々はイライラしていた。 設置してあるボタンを押しても「お待ちください」の文字が出るだけで、信号は変わらない。 私は半分諦めながら、溜め息を吐いた。 「なかなか変わらないな」 何人かの大人達も、そう呟き始めた。 「仕方がない。これでは仕事に行けないな。仕方がない」 大人達はそう呟き始めた 私は少し安心した。 大人が言うのなら、それでいいのだろう。 良かった、遅刻する理由が出来た。 私は喜んだ。 これで、怒られる心配は無い。 良かった良かった。 何人かは私と同じ気持ちのようだ。 仲間がいることに安心した 私だけでは無いなら…私のみが怒られる心配はない 良かった良かった。
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