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羽田空港に降り立つ
今までと違うのは、ずっとここに住むということ
私は空港で人を探した。
つかず離れずのはっきりしないままの…彼が迎えにきているからだ。
時は7月下旬…
ゴールデンウィークに、彼は北海道に帰省していた。
2ヶ月ぶり。
あきらをみつけた。
「あきちゃん!」
「なんだ、あっちからでてきたの?はい荷物」
あきちゃんは、私のボストンを持ち、駐車場に向かう。
手を繋いでいるけど…
なんか違う。
横浜に向かい、ドライブをしていても、落ち着かない。
きっと、私には遠距離恋愛は向いてないんだと思った。
強そうで、大丈夫なようでいて、実はそうじゃない。そばにいてくれる人がいい。
だんだん、相手のペースに最大限合わせることに、疲れてしまう。
会わないことや電話の回数が減ることに慣れると、私は冷めてくる。
最初の淋しさに慣れすぎると、もういっか。そう考えてしまう。
「ねぇあきちゃん。あきちゃんはレースやりたいんだよね。で、レース場の求人、受けたの?」
「うん。今度面接。決まれば、栃木に行かなきゃ」
…
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