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沈黙が続く。
どうして、こういう話を切り出すのがいつも私なんだろう。
レースは反対しない。出会ってから、遠距離になるまでは、いつも一緒に車屋に行ってた。
峠にもいった。
レースにもついていった。楽しかった。
今は…
現場で、天井裏に潜るのがいやだとか、もっとかっこいい設計がやりたかった。そういうことばかりを言うあきちゃんが、嫌だった。わからなくはない。
設計がやりたかったのも…知ってる。
でも…そういう仕事をしてる人がいるから、そのビルに設備ができる。
そういう仕事が理解できて、設計に結び付く。
車と同じなのに。。
もう、頭の中は、レース場で華やかに働く。それしかなかった。
いずれ、採用になれば他県にいく。また離れる。
休みも合わなくなる。
給料も今より下がる。
なのに、
安易に私についといで!というあきちゃんが、理解できないでいた。
だから…
足手まといになるのも嫌で、もうやめようと、告げた。
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