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それからも、度々三人で食事を重ねた。
少ししてから、たまたま会議のために東京にきていた和田さんも交えて飲むことがあった。
私の寮からわりと近い位置に和田さんの家があると聞いて、機会があれば、ドライブでもつれていくよ。と言われたが、
社交辞令だと思って、私も社交辞令で返していた。
仕事も順調にいっていた。本部長の顧客からも、わりと評判がよかったのか、よく褒められていた。
だからか、私も嬉しくて頑張っていた。
意外にも…仕事が楽しくて仕方がなかった。
みんなとも打ち解けて、同年代でよく出掛けたりもしていた。週末はほとんど会社の人たちと、遊んでいたのだった。
全てがいい方向に向かっていた。
そう…
今思えば、あの電話から狂っていった。
和田さんからの電話。
本当なら大したことにはならない電話…
やりがいのある大好きな仕事。
東京にきたことを間違いだったとは思えない。思いたくない。
あの日から、少しずつ私をDVの恐怖に導かれていったのだと思う。
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