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「和田さんありがとう。気をつけて帰ってね!」
私は車を降りた。
和田さんもあわてて降りてくる。
「あ、大丈夫だょ。遅いし早く帰って!」
和田さんは、迎えに来たときからずっと、車のドアでもどんなとこでも、開け閉めをしてくれていた。
なのに、私が自分でドアを開けて車から降りたから慌てたのだろう。
「疲れたよね?楽しかった?」
「あぁ、少しね!あぁいうのは北海道にはないしね(笑)でも、誘ってくれなかったら、自分からは行かないから、よかったよ。ありがと!」
ほんとなら、もっとオーバーに御礼を言ったりする方が、相手を喜ばせるのはわかってる。
けど…
嘘をつくようで嫌なのか…気持ちが冷めているのか…正直なのか…
あまり気のきいた返事ができない。
「いっ、井上さん?」
「なに?」
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