ｄｖという鎖

幸せな時間

宴会では、工藤さんが進行をつとめて、
若手の営業の子が手伝いをしていた。

私は初めての社員旅行だからと、幹事じゃなく、宴会は座って食べて、楽しんでいいよと…
工藤さんに言われていた。
甘えて…そうさせてもらった。

恭ちゃんとは、仲良くやっていた。
でも、なぜだか…一泊の社員旅行に参加することを、いやがられた。

会社は、特別な事情がない限り、不参加は認めない。
幹事だし。

説明しても、恭ちゃんは、不機嫌だった。
でも…行かないわけにはいかないからと、初めてケンカをしたのだ。

気持ちが晴れないまま、
旅行にきた。

理由をきくと、
俺と会社の旅行とどっちが大事なんだ？と。

比べる次元が違うのに。

…だから、余計宴会の進行をしないでいられたのは、なんとなくホッとした。

事件は…
宴会の終盤で起こった。