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プロポーズ
クリスマスイブ
恭ちゃんと会う約束をしていた。
「ほんとはお洒落なレストランでもとりたかったんだけど、とれなくて…。普通のご飯なんだ。ごめんね」
…そう言われていた。
でも、せっかくのイブだから、少しだけおめかしをして、待ち合わせに向かった。
しきりに恭ちゃんは、私に謝る。
そんなのいいのに。
一緒なら、どこだって。
クリスマスプレゼントは、ネクタイにした。
車で話していたら…恭ちゃんから「少し目をつぶってて。」と言われた。
車が止まって…
「目、あけていいよ!」
目をあけると…
クリスマスのイルミネーションに囲まれた、レストランの前だった。
イルミネーションだけ、見せたかったのかな。
と、思った。
恭ちゃんは、いつものように、サッと車をおりて、
助手席の私の方のドアを開ける。
…え?おりるの?
レストランの入り口に進む。
「ねぇ、予約でいっぱいだから、こんなとこ無理だよ」
「いいから、みて」
ウェルカムボードには、
恭ちゃんと私の名前が書いてある。
恭一&かのん
え?
「予約とれたの?キャンセルまちとか?」
驚いた。
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