ｄｖという鎖

始まり…

幸せなはずだった。

始まるまでは…

私達は、お互いの通勤を考えて新居を探した。

そんなに高給とりじゃないからと、家賃の安い町を選び…新築のアパートを選んだ。

引っ越しも済み、会社への報告もとっくに済ませた。
社員旅行での一件があり、結婚相手が工藤さんじゃないと知り、周りは驚いていた。

何人かに、結局、工藤さんから直接告白はされていないことを話した。

ただ、内野課長には、工藤さんがショックを受けてることを漏らしたらしい。
工藤さんは、私に対して…あれが告白のつもりで…
当然気持ちもわかっていると思っていたらしい。

そんないきさつで、少しあれこれ大変だったが…
一件落着した。

引っ越しと入籍が完了し、一週間がすぎたときだった。

恭ちゃんが…
私に暴力を振るった。

きっかけは…些細なこと。
引っ越し当日に、役場へ転入と入籍の届けを出しに行き…
処理が終わった。
戸籍は何日か経ったら新しいのができると言われていた。

会社に提出するのに、役場へ取りに行った日だった。