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自転車にのり、まだよくわからない道を何となく進んだ。
周りは畑と田んぼ。
慣れない地で不安なのと、恐さと、電車から見えていたコンビニまで行かなきゃという虚しさでいっぱいだった。
自転車なら片道10分もかからないはずなのに、
時間が止まって進んでいかないような錯覚と、
私自身も一向に辿り着けないような感覚になっていた。
コンビニで、ビールを買う。手が震える。
何本買えばいいんだろう。
予感がした。
少なくても、多くても、
きっと怒鳴るだろう。
どうしていいかわからず、でも、早くしないとと…
6本位買った気がする。
…頭が混乱して、よくは覚えていないけど。
買い物かごを持つ左手の、薬指にある結婚指輪だけが、綺麗に光っていた。
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