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会社についた私は、いつもと変わらない朝を過ごした。
いつもと違うのは…
私の体の痣。
更衣室で着替えるにも、見ればすぐにわかる。
誰もいない時に、さっと着替えるしかない。
みんながおめでとうといってくれたばかりなのに…
まさか痣ができるほど、蹴られたなんて、
言いたくないし、知られたくない。
当たり前の感情だと思う。
私が恥ずかしいという気持ちと、知られれば、恭ちゃんが悪者になってしまう。どちらも嫌だった。
会社では、なにもなかったように至って普通に過ごした。
戸籍をとれなかったから、来週また行かないとならないことを話したりして、
私はいつもの元気な私を演出した。
仕事を終えて、自宅に帰る。
少しも不安じゃなかったかと聞かれたら…
不安だった。少しだけ。
でも、いつもの恭ちゃんが家にはいた。
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