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実をいうと…
内野課長は、あまり好かれていなかった。
特に女の子には…。
仕事ができるが故に、すごく厳しいことをズバズバ言う。
綺麗な顔立ちをしているのに、きつい性格で、怒りだすと甲高い声でキーキー言うのだ。
もう1人、女性で役職ついている飯野課長がほんわかしていて、厳しい一面もあるけど、親しみやすい。
性格が相反している。
でも、なぜだか内野課長は私にとても優しい。
だから、みんなほどは嫌ではなかった。
6時―
着替えをして、内野課長と駅の方に歩く。
内野課長は服のセンスもよくて、いつも綺麗にメイクをして、キャリアウーマンそのまま。
鮨屋について、席につく。私がなまものが得意じゃないのもわかっている。
「かのちゃん?かのちゃんは、いくらとうにだよね?あと何がいい?」
私たちは適当に好きなものを頼んで乾杯した。
「おつかれさま~」
「おつかれさまです」
美味しそうにビールを飲む内野課長。
私は酎ハイ。
楽しくあれこれ話していた。
「ねぇ、かのちゃん…」
ふと、雰囲気が変わった。
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