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「なんですか?」 「わたしね…かのちゃんのこと、すごくかってるの。仕事もきちんとしてるし、有望だなって思ってるのよ」 「そんなぁ、大したことしてませんよ」 「本部長も面接の時から、すごく気に入ってて、知らないことを知らないって、正直に言ったでしょ?他の人はごまかしたり、よく見せようとしてるのがわかるんだって」 …そうなんだ。。 「わからないことを、わからないと言えるのは、伸びていけるってことなのよ」 あたしはなんて返事したらいいかわからなかった。 だって、知ってるって嘘ついて、突っ込まれたら困るじゃん。ふつーなんだけどな。 「だからね…、私は工藤くんとかのちゃんがうまくいってほしかったんだ」 あれ?そっちですか(苦笑)返答のしょうがない。 「工藤くんのことは、もう仕方ないけど…、結婚したからって、会社やめちゃだめよ。あ、中根くん遅いね」 「生活があるから、やめられませんよ(笑)ありがとうございます」 「困ったら、なんでもいってね!」 仕事では厳しいけど、こうやって優しい一面もある内野課長。 少しして…中根さんがきた。
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