11/12
前へ
/627ページ
次へ
三人で、あれこれ話をして、時間がすぎた。 私は家が遠いから… 二人を残して、先に帰った。 いくらなんでも、恭ちゃんより遅くは帰れない。 大体の時間を予測して、電車にのった。 窓から、外の灯りを楽しんで、帰ったらお風呂を用意して、あれやって、これやって…と、考えていた。 すっかり、この前のことを忘れて… 早く恭ちゃんが帰ってくるといいなと、思っていた。 「ちょっと遅くなったな…」つぶやきながら、駅からチャリを走らせる。 まだ肌寒い3月の下旬。 アパートがみえてきた。 電気はついてなかった。 「セーフ(笑)」 そう思いながらも、少し寂しかったりもした。 部屋にあがり、お風呂にお湯を溜める。 「あれ?」 留守電のランプが光ってた。 恭ちゃんからだった。 帰る少し前。 後ろでカラオケの音。 「所長がかのに会いたいって!うちの近くのスナックにいるから、帰ったら電話して!番号は…」 私は急いで電話をした。 ママが、「あ~かのちゃんね?まってて」 電話に出たのは所長だった。
/627ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1834人が本棚に入れています
本棚に追加