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「……恭?どうかしたの?」
何も言わない俺を心配したのか、準が抱き付いた態勢のまま俺を見上げる。
その姿にドキッとする自分が嫌だ。
゙おめでとゔ
その一言を言えばいいだけの話なのに……。
口の中はカラカラで、頭の中はぐっしゃぐしゃで。
「お……。」
「俺は、準が好きだ。」
予想外な事を口走っていた。
「って、ちょ……、間違え!間違えちまったぜ、準!いやぁー、俺も歳かねぇ、ハッハッハ……」
「知ってる。」
俺の精一杯の言い訳を塞いだのは、準のその一言だった。
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